甘くて危険な輝き~GOLD PRINCESS~

別に、喋る理由もないからあたしも口を開かない


……いつもはうるさいけど輝とかに来て欲しいと思った


でも


「……なあ」


陽が沈黙を破った


携帯いじってるからこっちにら気づいてないと思ってたけど


まあ、それくらい分かるか


「なに」


短く返事を返す


陽の目線はまだ携帯だった


…それにしても陽だけ髪を染めてないな


漆黒


黒、というよりそんな感じの色


「……輝とか、今日こない」


「…ん」


心読まれた


「………なんで、こないの」


「てめぇには関係ねえ」


「…………あっそ」


関係ない、か


ここ(GOLD DROP)の姫にしたのはアンタらだろうが


…まあ、知らなくてもいい


………


「じゃあ、陽が女嫌いな理由教えて」


「……は?」


陽が顔を上げた


…いまの質問はすると思わなかったらしい


「てめぇには「凛」


「……」


「てめぇ、じゃないし
凛」


「……………………凛には関係ねえ」


すっっごい間があった


「じゃあ、輝達がいない理由教えて」


「俺が輝に殺されるだろーが」


「……じゃあ、陽の事
どっちか」


一応、ここの姫なんでしょ


それくらいの事知っときたい







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