可憐な華にくちづけを










―――――






「―――お出掛けに?」


ピタリと止まる足。




「貴方は今日自分の失態を解った上での、その行動ですか?」


「……。」


「私の特技は」


「耳が良い、ことですよね。100㍍先のひっそりとした声を聞き取れてしまうほどの耳。」


「……。」


「すみません、急ぎます。」



ペコリと軽く礼をし出て行った。






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