可憐な華にくちづけを





背後だけはとられないように。

昔誰か言ってた、
ずっと気をつけて守ってきた






「すみません…驚かせてしまいましたね。」



透き通るような声


「っ…!?」



身を縮めていた私はゆっくりとそれを解く
あまりにも優しい声だったから。





「本日、配属された蓮です。」


口元だけ笑うかのように口角を上げて
不健康な真っ白な細い手を私に差し出した。





「立てますか?急に背後から声をかけてすみません。」




ーーー…あまりにも綺麗な中性的な顔つき



瞳の色はブルー それなのに髪色は真っ黒で艶やかな日本人らしき物。肌は透き通るような真っ白い肌。




「貴絵お嬢様?」


「!…あっ、」


慌てて手をとると、きゅっと握りしめ
意図も簡単に私を持ち上げるように立たせた




「お怪我はありませんか?」


「えぇ…、」



細く骨々しい手は頼りなげだったはず
やっぱり男の人だから力はあるのよね…、

それにしても 細くて白くて
女の子なんかじゃないかってぐらいに綺麗








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