恋の魔法に


「はじめまして。結城奏斗っていいます



「朝倉です。君、莉子のこと好きなんでしょ?」


そう言うと顔のキレイな子は一瞬固まり、よく見ると耳が赤くなっていた。


わかりやすいわねー。
なに、この純粋な子は。


「ま、あの鈍感莉子ちゃんは気づいてないよ」


「ほ、ほんとですか」


「まっすぐ伝えなきゃわかんないと思うよ。あの子は」


眉をよせて頬をかく顔のキレイな子。

身長はあたしと同じぐらい。

目線がそんなに変わらないもん。


あはは。困ってる困ってる。
なんかいじめてる気分だわ、あたし。

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