バッドエンドにさよならを

「字汚いしサワほどまとまってないけど勘弁な。」

「なん…で…」

サワの顔が歪んだ。

「俺さ、父さんとか母さんとかもういいんだよ。とっくの昔にケリはついてた。俺、父さんに虐待されてたからな、もしサワがいなかったら俺が死んでたかもしれない。父さんの暴力で、命がなかったかもしれない。」

「僕、人殺しだよ?」

「サワは俺の恩人だよ。2度も俺を闇から救ってくれた。」

「記憶喪失の母さんが僕の顔を見てパニック起こすのも、僕が殺人者だからなんだよ。僕が今岡さんを突き落とす瞬間、母さんはちょうど後ろから見てた。今まで散々被害者のフリをしてきたけど、僕は加害者だ。今岡さんも、ユウも、ユウの母さんも、うちの母さんも、それからユウの親戚も、うちの親戚も、今岡さんの知り合いも、僕はみんなを傷つけた。」

「…傷は消えないけど、サワが楽しいことや嬉しいことを教えてくれたから今俺は生きてんだよ。学校に通って笑えてんだよ。サワは恩人。優しさの塊だ。」

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