バッドエンドにさよならを

「はい、ここに最寄り駅と駅からの地図書いてるから。」

「ありがとうございます。」

「あと、これ私の番号とアドレスね。サワのところに着いたら連絡ちょうだい。診察中だと出られないからメールしてね。緊急の場合は病院に電話してちょうだい。」

「わかりました。」

メモを受け取りカバンにしまう。

「あと、これ、」

おばさんは封筒を差し出してきた。

「なんですか?」

「交通費に使って。」

中にはお札が入っている。

「いや、いいですよ。もらえません。」

「使って。本来なら私が行かなきゃならないところをユウくんに行ってもらうんやから。おつかいのお駄賃と思って。」

「…ありがとうございます。」

このお金で何かサワにお土産を買っていこう。

心配そうなおばさんに見送られながら病院をあとにした。

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