バッドエンドにさよならを

「さっさと並べよー。」

体育教師はガタイがよく、いかにもって感じだ。

ランニングして体操したあと、

「はい2人組になれー」という先生の声にみんなはその場を動き、ペアを作り始めた。

「あー。2人か。どうする?」

忠志と寛太とサワの3人。

「僕他の人と組むけん2人でやりやー。」

「えーの?」

「おんー。もし僕だけ余ったら入れてなー。」

サワはそう言うと、まだペアができてない人を探し、集団の隅っこでひとり立ち尽くしている人を発見した。

「あ!一緒にやろやー。」

「…おん。」

そいつはいつも大人しくクラスの隅で本を読んでいるやつだった。

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