バッドエンドにさよならを

ひとりぼっち



翌日。

サワが教室に入ると、みんなが一斉にサワの方を見た。

「おはよー。みんなどしたん?」

クラスメートの視線がサワの席へと移る。

「…なんこれ。」

サワの机の上には、花瓶が置かれていた。

「…さっき3組の野上が来て…」

「…ごめんサワ。野上怖くて止めれんかった。」

忠志と寛太が申し訳なさそうに近寄ってきた。

「ええよ。仕方ないやん。僕と仲良くしとったら野上に目付けられるかもしらんけん、あまり僕に関わらん方がええかも。」

そう言ってサワは彼らから離れると、花瓶をロッカーの上に戻して席についた。

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