そらいろ

ああ、と聞かれて透は思い出した。
そういえば本題は別のところにあったのだ。


「そうだった。……加藤薫って奴、知ってるか?」


もともと、もしかしたら確率は低いが瑞姫が知っているかもしれない加藤薫のことを聞きに来たのだった。


「加藤薫……? ……そういえば、うちのクラスに来た転校生がそんな名前だったような」


正直驚いたが、流石の瑞姫も今日来たばかりらしい転校生は印象に残っていたのだろう。

なんでそんなことを? と首を傾げられたので、有りのままを答える。


「なんか妙な顔で俺のこと見てきたんだよ。鞄から見えたノートの名前が加藤薫だったから、瑞姫が何か知らないかと思って」
「なんでだろうね」
「さあな、知らね」


むしろ知る訳がない。

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