虹色センテンス

シャーペンの音の世界は紫水晶

それはアタシにとって革命だった。
つまりレボリューションである。
あたしの人生で2番目に大きな大きな出来事だったのだ。

アタシは今、何を隠そう、上村雄太に恋泥棒されそうな勢いにある。
何ていうか…誰を好きなのか分かんない奴である。
自分自身、少しだけ期待しているのかも!!しれない…

で、その雄太は今現在隣の席で(これが1番すごい出来事)、
毎時間アタシは常に緊張状態な訳で、
でも結構舞い上がっちゃったりしちゃってるワケである。
為になるのかならないのか(たぶん後者だけど)
よく分からない話をハゲの先生(本人に言ったら怒るけど)がしている今は社会の時間。

反対側の隣の席は奇跡的に楠本総平。
楠本はまた毎時間の事ながら暇そうにくるくるシャーペンを回してる。
相変わらず器用だなー、とか思いながらぼけーっとそれを眺めてると不意に、シャーペンが落ちた。
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