鈍感ガールと偽王子
「ふ……ぅっ!?」
顎を掴まれ、強引に上げさせられた顔。
な、なにが起きてるの…!?
「……やっ!」
パンッという音が響いてハッとする。
思わず、椎葉くんの頬を思い切り叩いてしまっていた。
「あっ、ご、ごめ…」
「美結」
ずいっ、と一度は離れた距離を再び詰めようとする椎葉くんに、あたしは思わず後ずさっていた。
ていうか、さっきのは、一体なんだったの…?
キス、された、よね…?
「俺は、美結のことを友達と思ったことなんて一度もない」
「え……」