恋するキミの、愛しい秘めごと
―――――――………――
宇宙船に、助手席ってないのかなぁ?
『はい!?』
もしもカンちゃんが宇宙飛行士になったら乗せてもらう事にする。で、毎日一緒に星を見るの
『いやいや、ムリだから。ヒヨも宇宙飛行士ならなきゃムリでしょ』
――そう言って、バカにしたように鼻で笑って。
『じゃー宇宙に行かずに、毎日一緒に星が見られる方法を考えますか』
―――――――………――
カンちゃん。
あなたはその胸の中に、一体どれだけの秘密を抱えていたの?
小さなレンズから漏れ出る明かりが、暗い部屋に小さな星空を映し出す。
カンちゃんがイギリスで見せてくれた物とは比べ物にならないくらい小さくて、不鮮明な星空だけれど。
それでも私の胸を、こんなにも温かくして――こんなにも締めつける。
「カンちゃん。カンちゃんって、どれだけ秘密主者なの?」
けれどその全てが、私を想う愛しい秘めごと。
彼の想いの深さに、今頃気が付くなんて。
「カンちゃん、どうしたらまた逢えるの……っ」
私は本当に大バカだ。
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