LOVE BOX~光を探して~



その日の夜。


バスローブからラフな格好に着替えた私達は、そのまま目の前の繁華街へと吸い込まれる。


そこは……仕事が終わったこんな深夜でも、いや深夜だからこそ、明るい表を歩けない私達に光り輝くネオンが両手を広げて待っていてくれる。



お疲れ様。


どうぞごゆっくり。


……とでも言うように。



0時を過ぎてここにいるのは周りに乱立するキャバクラや、クラブや……風俗や、そんな仕事を終えた人ばかり。


その中にある一つのビルに入り、私達は遅めの夕食を取った。



左手には、待ち時間に手持ち無沙汰だから、といつしか周りに影響され吸い始めたタバコ。



右手には、寂しさを忘れるために呑み始めたアルコール。



そんな物じゃ心は埋まらないこと……幼い私はまだ、知らなかった。


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