お嬢様の秘密Ⅱ
「………どういう意味ですか?」


きょとんとされてしまった。


「まさかまだ処女?」


「………違います。」


………ああそういうことか………。


恥ずかしさで体が火照っていく気がした。


「あなたもそういう顔をするのね。…………っ………。」


「シルバー様!?」


笑っていたと思ったのに、急に気持ち悪そうに口に手を当てる。


「……はあ…………はあ………。」


「………いつから体調悪かったんですか?」


「………この1週間くらいよ。仕事の疲れかしらね?」


笑ってはいるけど無理しすぎてる。


「執事は?今日は見当たりませんけど。」


「私の代わりに警察と本家に行ってる。だからしばらくは戻ってこないわ。」


フラフラと倒れそうになったところを私は何とか支える。


「………校医は私は信用できなくなったし………。医者呼びましょう。主治医はいらっしゃいますか?」


シルバー様はポケットからアドレスの書かれた紙を出した。


「………奈々子お母さまの主治医の………息子よ。………多分今日は非番なはずだから………。」


「分かった。とりあえずこの体勢を崩さないように寝てください。動くと気持ち悪いでしょ?」


「ええ………分かったわ………。」


いつも弱いところを見せない学園長が私にこんな姿を見せてくれたのは………


娘、だからなの?

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