お嬢様の秘密Ⅱ
寮の屋上にヘリポートに着き、既に用意されていたヘリに乗り...。


あっという間に病院へ。


もちろん俺の会社が経営を手助けしている病院だ。


「一応学園長様に連絡をいれましたので、担任に伝わると思います。今日制度使っていて良かったですね...。」


「途中で授業抜けたら騒ぎがひどくなるだろうしな。」


「秋本様。私主治医を担当させていただいているものでございます。すぐにご案内致しますので、着いてきてください。」


この主治医.....。


名医を連れてきて担当させたのか....さすがだな。


「こちらのお部屋でございます。」


ほかの部屋より一段とお金がかかっているのがわかるような個室....。


竜也に外で待機するように言いつけ、俺はそっとドアを開けた。




「.....誰だ。」


「大樹です。お母様は.....。」


ゆっくりと顔をあげベッドの方を見ると、何本もの点滴につながれたお母様がいた。


ベッドのそばには親父がついていた。


親父の疲れた顔は初めて見る気がする。


「大樹、私は大丈夫よ。」


「何を...「誠ちゃん、黙りなさい。」


この世で唯一、一言で親父を黙らせることができる人。


「お袋.....。」


「誠ちゃん、あなたは一旦部屋から出ていきなさい。」


「わかったよ....。」


さすがはお袋だな.....。


親父はお袋だけには勝てないようだ。
< 36 / 318 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop