お嬢様の秘密Ⅱ
今思ったけど....葵、顔近い!


気持ちが収まったとたんなんか急に恥ずかしくなってきた。


「ユリ....もしかして意識してる?」


「は!?し...してません!!」


「泣いたと思ったらすぐに顔赤くなるし.....面白いな。」


私に一瞬触れるだけのキスをした。



-ガラガラ....


「はい10分~」


莉依紗様の声はえらくご機嫌なように聞こえた。


「さすが葵様ですね。先ほどの診察よりもユリ様の表情が明るくなっております。」


「頼んで正解ね。」


私にそんなに暗い顔してたの?


「ジャックは用事があるって帰ったから気にしないで。」


本業は真理亜様の執事だもんね....。


「ホットココア持ってきたからユリさん、飲んで。」


莉依紗様…....。


「ありがとうございます。」


「みんなにも淹れたから。」


「莉依紗様に淹れていただくなんて....ありがとうございます、恐縮です。」


「いいのよ、たいしたものじゃないし、今日は国松も竜也もいないからこれくらい私やるわよ。」


「「いただきます。」」


みんなで一緒にいただく。


え....?


この味.....。


「どうして.....。」


「ユリ?やっぱりこれ.....。」


「そうよ……。」






私のお母さんのココアの味と全く一緒....。








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