お嬢様の秘密Ⅱ
はぁはぁ……………


ここどこだろう…………


教室から逃げてしまった私は今、すごく綺麗な庭園にいた。


えりーと長いこと一緒にいるけどこんなこと初めてだ………。


私どうしてあんな態度をとってしまったんだろう。





「莉依紗!!」


ーギュッ


え、え?


「俺が教室行ったらお前が急に飛び出して行くから心配したんだぞ!」


大樹…………?


私が大樹、と呼ぶようになったように私のことも莉依紗、と呼ぶようになっていた。


もちろんえりーの前ではそんな風に呼ばないけど。


「お前の荷物全て持ってきたから、安心しろ。」


「あ、ありがとう………。」


「今日はどうする?お前は戻りたくないだろう?」


あんな状況で戻りたくない。


「今日は制度使おうかな。一応トップはキープしてるから。」


みんなにはこのことを知られないようにしてるけど。


「そうか………。じゃあ俺について来い。」


「え?だってそれはダメでしょ?だってあなたは…………」


えりーと婚約したんでしょ?


この一言が言えない。



分かったよ………


私は大樹が好きでえりーに嫉妬してるのかな?


「それは置いておけ。今は関係ないだろ。」


大樹…………怒ってる?


「大樹様、ヘリの用意いたしましたよ。山岸様、お乗りくださいませ。」


ヘ、ヘリ!?


さすが……ってどこ行くのよ!?


「乗れ、莉依紗」


「私乗ったことないの!!」


「ったく…………。」


そう言った大樹は…………




私をお姫様抱っこにした。




顔が赤くなるのが自分でも分かる。


赤くなってしまった顔を隠すため大樹の体に顔を隠すように寄せた。


そうして乗せてもらい竜也さんの運転で出かけることになった。
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