スーツを着た悪魔【完結】

悠ちゃん、怒ってなくてよかった……。


だけど悠ちゃんの話ってなんだろう?

新しい職場の話かな?



ああ、そうだ。私も悠ちゃんに話さなきゃ。好きな人ができたって。

だけど彼は悠ちゃんが今まで心配してきたような悪い男じゃない。

私のことを迷惑がらずに、包み込むように抱きしめてくれる人だって……。



だから私も、今までみたいに「幸せになっちゃいけない」って逃げ回らずに、彼を幸せな気持ちにしてあげたいんだ。


何度も逃げ出そうとした私をあきらめないでいてくれたあのひとに、ふさわしい女の子になれるように……少しずつ頑張りたいんだって。



今はまだ、普通の恋人には程遠いけれど――

いつか――



まゆはそっと自分の唇の上に指を乗せる。



悠ちゃん、わかってくれるかな。

優しい悠ちゃんなら、大丈夫だよね。






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