図書館は、静かにするトコロ。
「こんな所で珍しいですね。」

「一限が休講でさ、漫画でも読もうかと思って。」

「私もです...。」


と言い終わる前に、先輩は隣席に腰掛けると、車輪のついた椅子を転がして、私の真後ろにピッタリくっつけた。

何をするのかと思いきや、黙って私の髪を弄び始めた。


「サオリン、髪キレイだね。」

「いきなり何するんですか。」

「あっ、昨日、どっか泊まった?」

「えっ?」

「キスマーク見っけ。」

「うそ!」

「彼氏?デコルテにつけたら、女の子、困っちゃうじゃん。」
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