勝手に好きでいさせて

今さら気づくなんてバカだな、俺…。

なんで今まで俺、他の人と付き合ってたんだろう。

俺はただたんに彼女と言う名の人が欲しかっただけなんだ。

このことに気づいたのはいいけど、これからどうすればいいんだ?

「ねぇ、聞いてる?」

「あぁ、うん」

「やっぱり、私と付き合ってること後悔してる?」

ヤバい、なんて答えたらいいんだろう…。

ここで嘘ついちゃだめだろうしな。

「伊久斗くん、好きな人でもいるの?」

「えっ、・・・。」

「いるんだ。恋歌ちゃん?」

「っ!?」

「そうなんだ。恋歌ちゃんと仲良いもんね。・・・・・・次の授業始まるからもう行こっか。」

「あぁ」

その後、俺は梓沙のことをクラスまで送って、次の授業は屋上でサボった。

俺はこれからどうしたらいいんだ・・・。

< 10 / 64 >

この作品をシェア

pagetop