勝手に好きでいさせて

【side恋歌】

伊久斗、学校に来てるはずなのに教室に来ない・・・。

しかも、伊久斗が学校に来たら、麻優までもどっかに行っちゃったし。

「恋歌、お弁当食べよう?」

「うん、そうだね」

「ていうか、伊久斗と麻優どうしたんだろうね?」

「本当にどうしたんだろうね。ここまでサボったことないよね」



その後、2人はお昼休みも戻ってこなかった。

悠と2人だけで食べるっていつ以来だろう・・・。

キーンコーンカーンコーン・・・・

ーガラッ

あっ、麻優は戻ってきた。

伊久斗はどうしたんだろう?

「ねぇ、麻優、伊久斗はどうしたの?」

麻優は私の通路をはさんで隣の席。

「えっ、あぁ・・・・ごめん、わかんない」

「あ、そうなんだ。2人していないから、てっきり一緒にいるかと思ったんだけど・・・」

あれ、なんか麻優の様子がおかしい。

なんかあったのかな?

「あのさ、恋歌・・・今日の放課後、ちょっと屋上に来てくんない?」

「うん、いいよ」

「じゃぁ、忘れずに来いよ」

意外と普通・・・なのかな?




キーンコーンカーンコーン・・・・

「恋歌、帰ろう?」

「ごめん、ちょっと用事があるから先に帰ってて」

「あぁ、そうなんだ。じゃぁ、また明日ね」

「うん、バイバイ」

悠と階段でわかれて、私は屋上に行った。

あれ、麻優はまだ来てないんだ。

私はフェンスにもたれかかって待っていた。

あっ、伊久斗と梓沙ちゃんだ。

今日も一緒に帰るんだ。

2人とも楽しそうに笑ってる。

いいなぁ~、ああいうの。

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