True Azure






「なんでだい?」

「心配かけたくないから。」

「…君が死んだとき、病気だったってそのとき知らされたら…その方が悲しむと思うよ?もし僕の息子がそうだったら、僕がそうなるから。」



確かにそうだよね…。



でも…
それでもあたしは、
隠さなくちゃダメなの!



「お願い…あたしの病気のことを知ったら、きっとお母さんは壊れてしまうから。お父さんが…あたしと同じ肺がんで死んだの。」

「…そう、か。」

「あたしは死ぬまでお母さんの笑顔を見ていたいの。だから…協力して?」

「………わかったよ。」



これで、いいんだよね?
お父さん…。



あたしは少しでも長く、
お母さんの笑顔を守ります。


















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