クールな彼と恋愛中
「ひゃあっ...、川野くん...、苦しっ......!」
更に強く抱きしめると、苦しそうな声を漏らす美園。
「誘ってんじゃねーよ。バーカ」
俺達以外誰もいない保健室。
しかもここはベッドの上。
...理性飛ぶ前に離れた方がいいか。
「おい、離れろ」
「えー...、もっと抱きしめてくださいよー......」
「お前が離れたいって言ったんじゃねぇか」
「そうですけど...、気が変わりました!」
美園は、頬を膨らませながら俺を見てくる。
あー...、その顔もヤバいから。
...俺、余裕なさ過ぎだろ。
「...また今度。ほら、教室戻るぞ」
「はーい......」
美園の手を握って、保健室を出た。
...さっきは結構危なかったな。
美園、鈍感だし。
でも...、こいつの事は大事にしたいから。
そう思い、美園の手を強く握った。