クールな彼と恋愛中
「これって、あれですよね!?放課後デート!」
「へぇ......」
「ずっと憧れてたんですよ!やったー!」
俺の短い返事を無視して、美園はキャーキャー騒いでいる。
そんなに叫んで、喉痛くならねぇのかな......。
こいつの場合、大丈夫そうだけど。
「んふふー、楽しみだな~」
楽しそうに鼻歌を歌っている美園。
さっきは泣いてたのに、もうご機嫌だし。
「...ほら、行くぞ」
「はーい」
口元が緩んだのを隠すように、美園の腕を引っ張った。
...あれ、そういえばどこ行くんだ......?
まぁ、歩いてる間に考えればいいか......。
美園が喜びそうな場所を頭の中で探しながら、教室を出た。