クールな彼と恋愛中
知ってるよ。
知ってるに決まってる。
「えっと...、何か用ですか?」
私に話しかけてくるなんて......
喋ったことないよね?
「いや、女の子1人だと危ないからさ。送っていこうと思って」
「え......?」
さっきの笑みとは対照的に、宏先輩は照れたように笑った。
その笑顔に、キュンッと胸が高鳴る。
あぁ...、まただ。
川野先輩を好きになった時と同じ胸の高鳴り。
「ほら、帰ろう」
宏先輩が私に手を差し出す。
握って...、いいんだよね。
宏先輩の手をそっと握り、立ち上がる。
また...、新しい恋、できそう。
鼓動が速くなるのを感じて...、私はまた恋に落ちる。
新しい恋【百合奈side】
*END*