1日一万円のサンタクロース【完】

「はい!?」


「風呂だって」


「入んの!?」


「は?入るに決まってんじゃん」


「な、何で!?」


え?え?え?


「俺がいるのは明日の朝まで、馬鹿か」


「ば、馬鹿って、わかんなかっただけだもん!」


「はいはい」


適当な返事をして風呂に向かって行った


そうだった、すっかり忘れてた


さっきまでは分かってたのに!


あたしって記憶力悪くなってきてる!?

いや、元々悪いけれども


「まぁいいや考えるな自分」


あたしは一樹がお風呂を洗っている間すぐに炒めて、ルーを入れた

あとは煮込むだけだ


「「ふー終わった」」


あれ?


「ハハッかぶってるしっ」

綺麗な顔で笑う一樹

あたしもそれにつられ

「フフッ」

笑ってしまった


人が隣にいると色んなことがあるね

怒ったり、笑ったり

おばあちゃんとはこんなことなかったしな―

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