臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
「ずっとただ見て満足して、見えない時を待っていてもチャンスは来ないんだからね。自分で掴まないと何も進まないわよ。麻由子はそこを分かろうとしてないんじゃない?」


千尋の言った言葉に麻由子は衝撃を受けた。

傷つくことを恐れていては、進まない。チャンスは自分で掴まないといけない。

同じ言葉が何度も頭の中をリピートする。


チャンスを掴む第一歩が告白になる?

でも、出来ない。

告白したからと恋が実るとは限らない。


何度考えても、振られるくらいなら、見つめるだけのほうがいいと結論に至ってしまう臆病者の麻由子であった。

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