臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
航平は麻由子のおでこを触る。


ビクッ


予想外のことに麻由子は驚いて、肩を揺らした。


「あ、ごめん。びっくりさせちゃって…でも、やっぱり熱あるみたいだよ。今日は休んだほうがいい。とりあえず…んー、会社まで歩ける?」

「はい。何とか…」

「じゃあ、会社の医務室に行こう。横になって休んだ方がいいよ」


麻由子は立ち上がろうとするが、力が入らなくてよろける。


「危ない!」


航平が麻由子の腕を持って、支える。


「ゆっくりで歩けばいいからね。でも、おぶろうか?」


自分の背中を指差す。


「いえ、歩けます…大丈夫です」


おぶってもらうなんて、とんでもない…麻由子は頑張って、足に力を入れた。

航平に支えられながら、何とか会社の医務室に辿り着くことが出来た。
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