恋獄 ~ 白き背徳の鎖 ~



────そして、それから。

雪也から返事はなかった。


やはり雪也は自分の意図を察してくれたのだと、花澄は少し寂しさを覚えつつも心の隅でほっとしていた。

……これでいい。

過去のことは過去のこととして、これからはそれぞれの世界で生きていけばいい。

きっと雪也もそう思ったのだろう。

と思っていた花澄だったが……。


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