フラットとシャープ
「北条卓斗...。」


メモの最後には、「いつでも連絡くれな♪」と、軽い調子で書かれていた。


「はぁ〜、初日からなんなのよ、もう...。」


先ほどまで、大阪での生活に意気込んでいたものの、外野に振り回されてしまいすっかり意気消沈してしまった由美子だった。


そんな気力がないときでも、意に反してお腹はぐ〜と鳴いたので、たこ焼きを電子レンジでちんして食べた。


お腹が空いているのもあるのか、大阪のたこ焼きは冷凍食品でも由美子が今まで食べたものより美味しかったのが、今日の救いだった。
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