ただ、逢いたい



「アイツ、今、風華に気付いたみたいに挨拶してきたけど、風華が入って来る時に後ろにいたし」



「え?
その時は、気付かなかったとか?」



「違う。
普通に、風華を見ていた。
だから、アタシも気になって覚えていた」




彩菜の勘違いじゃ……。



イヤ、彩菜だもん。


気のせいでも、勘違いでもないだろう。



だけど、何でなのだろう。


最初見つけといて、あとで話しかけるとか、意味が分からない。




「アイツじゃないよね?
風華に告ったの」




何を思ったのか、彩菜はそう聞いてきた。




< 184 / 338 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop