ただ、逢いたい



だけど、思った以上にあたしの体は異変をきたしていた。


仕事で、いつもならしないようなミスをしてしまった。


それで、藤井くんに心配された。




「大丈夫?
珍しいミスしているけど」



「ごめん、大丈夫だよ」




自分自身、信じられなかった。


今更、新入社員みたいなミスをするなんて。


ましてや、それを後輩に指摘されるなんて。


そんなこと、信じられなかった。



理由は、分かっていた。


パソコンとにらめっこしていても、途中で手が止まり、自然と勇人くんのことを考えてしまう。




< 240 / 338 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop