私は永遠に眠ったまま。
「いらっしゃいませー」

コンビニに入ると、店員の声と軽やかな音楽に出迎えられた。

そして、私は窓側の雑誌売り場に足を運ぶ。

「あ、あった」

よく見る雑誌の表紙を眺める。

不意に、顔を上げた。

なんとなく…ただなんとなく。

夕日で空はオレンジ色。
小さな道には男女の2人がいた。
ふと、真人のことを思い出す。
…いいなあ。

と、そのとき。

小さな道を歩く男女の2人に見覚えがあることに気づいた。

あれは…?

目をこらして、やっとわかった。
と同時に心臓がドクンっと響く。

ふわふわのロングの髪に華奢な後ろ姿。
細くて綺麗な足。

━━━━━━ 姫羅だ。

その隣にいる男は


大好きなあの人。


これ以上、見たくない。
そう思ってるのに勝手に足が動くのはなんで?

私は手に取っていた雑誌を置いて、コンビニを出ていた。

どんどん縮まる私と男女の後ろ姿の距離。

やめて、止まってよ。
誰かこの足を止めて━━━━━━━━
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