私は永遠に眠ったまま。
「ごめん、姫羅。先に帰ってて」

真人が姫羅の肩を掴んでそう言うと、姫羅は頷いて一人で帰っていった。
小さな道には、私と真人の二人だけ。


さっき真人、姫羅って呼んだよね?


頭を回るもやもやが、ずっしりと重くなる。

「用事って何だったの?」

真人の用事で一緒に帰れなかったのに。
しばらくの沈黙が続く。

「ねぇ…!」

黙りこんでうつむく真人の顔をのぞきこむようにして私は言う。

と、

「お前なんて、どうでもよかったんだよ」

真人の口から出てきた言葉。
しばらく理解できなくて。

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