貴方を愛した
由羽奈「いやだよ

そんなの

ただの思い出じゃん」

俺「バカだな

俺たちは

年をとらないんだぜ?

綺麗なまま

色褪せず…

笑顔も感動も

ずっと変わらないんだ

どこかの…

満開の桜の下で

夢をみるんだ…

目を閉じて

お前に会う

だから

俺は大丈夫だ

行くんだ 由羽奈

『愛してる』

もう寝ろ」

由羽奈「…ずるい

ずるいよ」

俺「由羽奈

俺たちは

終わるんじゃない

始まるんだ

永遠に

誰にも

邪魔にされないままだ

じゃあ

お休み」

そう言って

TELを切った

その夜

TELは一度も鳴らなかった

「これでいい

いいんだ…」

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