【続】意地悪なご主人様

巧side

・・・

オフィスを出た瞬間、

誰かが勢いよくぶつかった。

・・・

何とか抱き留めたオレは、

その人を凝視。

・・・

その人はオレの愛する夏樹。

だが、彼女の目には、

今にも流れだしそうなほどの、

涙が溜まっていた。

・・・

「夏樹、どうした?」

「・・たく・・み~」

夏樹はそれ以上何も言うでもなく、

オレに抱きついて泣いている。

・・・

訳が分からないオレは、

ただ夏樹を抱きしめた。

・・・

それから数秒後。

・・・

夏樹の涙の原因が、

すぐに判明することになる。
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