【続】意地悪なご主人様
大西さんはホッと溜息をついた。

そして微笑み、

「そうですか、もう退治できましたか?」

「・・・ええ。なんとか」

「それじゃあ、私はこれで」

・・・

そう言って大西さんは隣の部屋の

帰っていった。

・・・

扉を閉めた途端、

私は靴箱の所の、

ある物を握りしめた。

・・・

「帰ってください。

また私に何かしようとしたら、

また隣の人が来ますよ?」

・・・

私の言葉に、

飯田は溜息をつく。

・・・

「そのようですね?

これでは手も足も出ないみたいだ。

私はまだ諦めていないですから」

・・・

そう言って不敵な笑みを浮かべた飯田は、

私の横を通り過ぎ、

玄関を開けた。
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