翔子の恋


住所を何度も確認して
住宅街をウロウロしていた。

日もすっかり暮れてきて
お腹も空いて辛かった。


「もう…どうしよう……」


あそこに戻るなんて死んでも嫌だし…


「…お兄ちゃん……」


フラフラ歩いていると真っ暗な小さい路地裏に入ってしまった
怖くて不安で泣きたくなった。

これから私はどうなるんだろう?


勢いで出てきたのはいいけど…
私みたいなガキが一人で生きていくなんて不可能だし…



私は一軒の店の前で足を止めた…

"風俗"

私は、ここで生きていくのかな…?


家に居た時と何も変わらないじゃない…

私はそういう運命なのかな?


涙をぐっと堪えて店へ入ろうとした時、

「翔子!?」


懐かしい愛しい、ずっと待っていた声がした。


振り向くと驚いた顔した以前と変わらない
お兄ちゃんがした。



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