君からのメッセージ
声を聞くこと


「大樹、そろそろ上がるぞ~」

先輩から声がかかる

「今片付けます」


もう5時かぁ



仕事が終わって頭の片隅に置いていたことをふと思い出した


『美和』 『夢に出てくる人』


自分で考えてみることも大切だ
だけど、何度もみる夢に悩んでずっと気にしてた



先輩を見かけて相談してみようと思った
一人で悩み続けてもなかなか答えは出ない







「和也さん!」


入社してからずっとお世話になってる先輩に声をかけた


「相談があるんですが」

仕事の相談なら平気なんだけどな

なんでか緊張してきた




「相談か。よかったら飯でも行くか?」

まだ他の社員もいることもあって
和也さんはここで聞き出そうとはしない


「飯はすんません。このあとすぐの事もあって」


「そっか。とりあえず、場所かえるか」


会社から歩いてすぐのとことにある
喫茶店に入った

店に入ったと同時に母さんからメールがきた










-美和ちゃんからメールありました。

 仕事が7時頃に終わると思うから

 7時半前には行けるかもだって。

 
 よろしくね~(^ ^) 
         
             母より-




美和が来るまであと2時間ちょい

はやく話さないと



注文したコーヒーがテーブルに置かれた


「相談って、仕事のことか?」


「仕事のことじゃないんですが・・・」


和也さんが不思議そうな顔をした


思い切って話してみよう
そう思って和也さんに声をかけたんだ





「仕事のことじゃないんですけど、最近ちょっと気になることがあって」


「仕事以外で気になることか?」


『夢の中にでてくる人のことなんです』
なんて言ったら笑われるだろうな
そんなことを思いながら話だした





















「そんなことがあるのか」



最近の夢のことを一通り和也さんに話した

心配せずに話してよかった
和也さんは笑わずにずっと聞いてくれた


「それと、もう一つ気になることがあるんです」


「夢と関係あることでか?」



ふと、美和の顔が浮かんだ


「関係はないと思います。だけど引っかかるんです」


「夢の中での途切れ途切れの言葉か?」


思っていた事を和也さんが口にした



「話せるだけでいいから話してみ」





美和のことを話した


『向井美和』という幼馴染の女の子のこと


母親同士が仲良く小さな頃から一緒だったこと


今日これから会うということ


母さんから聞いた最近の美和の様子


美和の仕事の事














そして、最近あまり笑わなくなってしまったこと
















話し終えて少しの沈黙の後

和也さんが「俺の考えな」と言って口をひらいた



「今日その子と会うならちゃんと話してみたらどうだ」


「話すって・・・」


「話したら、何かわかるかもしれないぞ」


和也さんはなにか気づいたような顔をしていた




俺がよっぽど困った顔をしていたのか

和也さんが「独り言」と言いながら笑って


「俺には大樹がその子のことを好きなように思えた」


そう言って「帰るか」と席を立った






和也さんと別れ家に帰る

帰り道、頭に浮かんでいたのは


『その子とちゃんと話してみたら』

その言葉だった



携帯で時間を確認する



時計は6時45分をさしていた
































 
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