今夜、あなたの胸で……《タブー作品》
マスコミって簡単にそう言うけれど、街へ出ればどこを見ても慶のポスターを目にし、テレビをつければ琉生を見ない日はない。


「今夜泊めてくれよ」
「はぁ?」


そんな今大人気のアイドルである琉生がここにいるなんてバレたら――


「困る」
「何で?」
「彼氏いるし」


琉生と視線を合わせるのが怖くて俯いたままそう言うと、みしっとソファーの軋む音が響いてきて、気付いたら目の前に琉生が立っていた。
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