恋愛コンプレックス

そうしてつれてこられたのは裏庭…という所だろうか。



ダンッ



「うわっ」

いきなり壁に押し付けられた。



うわぁ

なんかすごい睨まれてる気がするんだが。


とうとう化けの皮が剥がれたか?


「・・・・おい。」

ドクン



なんだ。この低いトーンは。

さっきの態度と違いすぎるじゃないか。


「さっきさぁ…。なーんか色々と言われた気がすんだけど?」


「・・・・だから?」


グイッ

胸ぐらを捕まれた。


「・・・おい。だれに向かって言ってんのか分かってんのか?」



・・・はぁ。まるで不良じゃねーか。


まぁ。私も同じようなことを先ほどしたが。


そして片側の頬を少しつり上げて、質問に答えた。


「一年生の王子様・・・・・だろ?」





これは事実じゃないか。



表向きはな?
表向きは。
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