【短】《海奏番外編》 ~Another・Harmony~
オレが幾ら気にするな言っても、浜口の顔は曇ったまま。


映画館に向かう道のりの途中……オレらの間にはかなり重苦しい空気が漂っていた。


「どうすればいいんだ……」


こういう時ってどうすればいいんだ?


気にすんなっつってんだろってお怒り気味に話を終わらす?イヤイヤイヤ、それは無い。


怒ったりしたら確実に浜口、泣いちゃうだろう。


でもふざけるのもダメな気がするし、もうこうなったら話をすり替えよう。


うん、それがいい。


「それより浜口。オレお前の好み全く聞かないで映画誘っちまったけど、良かったのか?」
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