* pain *
もくとう?



誰に?



広い体育館の中にはこんなにもたくさん人がいるのに、

どこにも京ちゃんがいないということが信じられなかった。



背の高い京ちゃんはどこにいてもいつでもすぐに見つけられたのに。






この黙祷が京ちゃんのためのものだとは信じられなかった。



しん、とした空気。

それなのに窓から流れ込む、のどかな朝の光。

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