晴れのち雨


私を掴んでいた手を離し、私を抱きしめてくれる先生。


それ以上言わないで...
先生が私を気遣えば気遣うほど、
私は自分のしている事に後悔した。

こんな私にも優しい先生。
笑顔が好きだと言ってくれる先生。


先生は今、どんな気持ちで私を抱きしめているの?

奥さん...
家族のことは気にしなくて良いの?

私の事はどう思っているの?


私にそんなことを訊く資格なんて無いことは分かってる。


今すぐこんな事を止めて、大切な優しい
先生を解放させてあげたい気持ちもあったけれど、私には出来なかった。


もうこんなにも好きだから。

先生を独り占めしたいから。


先生から悲しみを少しでも取り除く為に
関わっていきたかったのに、今の私は自分の為だけ....
先生を困らせている。


だけど、大好きなの。


ねぇ先生?
明日になったら私は他の人を好きになれるかな?



きっとなれないよ...!



そんな不安を感じながら
先生に手を引かれて、電気の消されたリビングを後にしたー



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