晴れのち雨

準備体操を終えて
学校の外を走っていた。


「塾どうだったの?」

私の横で走っている結衣が訊いてきた。

「うーん....普通かな?」

「疑問形で言われても!通うの??」

「分かんない。
通っても良っかなーって感じ。」

「何々?あんなに嫌がってたのに。
イケメンでもいたぁ?」

ニヤニヤする結衣。

「イケメンかぁ....いなかったかな。
グレーゾーン...いや黒かな?は居たけど」

「グレーゾーン?」

首を傾げる。

「うん。
グレーゾーンと言うかオネェと言うか....」

「オネェ?!」

そう言って目を輝かせている彼女に
例の悠ちゃんの話をした。

「え?講師なの??」

「違う.......受付嬢。」

「あはは!受付嬢って!
止めてよ!息が余計に苦しくなるよ!」

と笑いながら

「んじゃあ、気になる人でもいた?」

気になる人....
昨日のあの人はどんな人なんだろう...
名前に...顔に...分からない事だらけだ。

そんな事を考えていると
いつの間にか歩いていた。

「えっ??いるの?!気になる人?!」

歩いた私に驚いて彼女も歩く。

「いないよ。
話してたら息上がっちゃって。」

その答えにホッとする彼女。

「なんだぁ。ビックリしたじゃん。
アオには秀斗さんいるもんね。」

シュウの名前を聞いて
ズキっと胸が痛くなったけど
きっと気のせいだろう...










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