桜が咲いたら
もう行くぞ、と玄関先から叫ぶ父。


待って!!と答えながら焦ったようにあたしのネクタイを整える母。






その二人が3月のあの日、あたしと共に泣いて喜んでくれた場面が

昨日のことのように鮮明に思い出される。












合格発表の日、

白い掲示にはっきりと記されていたあたしの受験番号。






嬉し涙を流しながら友達や親に“合格”の報告をして、

惜しみない祝福を受けて、


一人一人に“受かったよ”と口に出して告げる度に実感が沸いてきて、






本当に受かったんだと、自分に言い聞かせてから、

夕方頃ようやくあたしは先輩の番号をプッシュした。



< 81 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop