ハッピーエンドの法則

渋々通話ボタンに手を掛けて、応対する。


「もしも『きゃーっ、出た出たっ!! ゆーくんおっはよ! ゆーくん元気? 梨乃(りの)はねぇ、ゆーくんの声が聞けて凄い元気なの!』……おはよう、梨乃」


相変わらずのハイテンションの幼なじみに、頭が割れるかと思った。
ローテンションの頭にこれはきつい。


「梨乃、少し声量とテンションを落として」
『えー、どうしよっかなあ! ゆーくん、今から会ってくれる?』

< 5 / 14 >

この作品をシェア

pagetop