ひとりじめ
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「センセー きっこえませーん!」

始まった…

恵梨菜は 小さく溜息をつく。

このクラスの英語を受け持つようになってから 必ず妨害してくる生徒。高澤 修斗。

身体つきも顔も高校二年にしては 随分と大人びていて、ドキリとするような色気もある。

学校の問題児。

「どこが?」

恵梨菜は 諦めモードで高澤を少し睨む。

「うわっ こえー!恵梨菜ちゃん 怒んないでよぉ」

高澤がふざけ、クラスがどっと湧く。

「はい!静かに!」

パンパン!と手を叩き、それを静める。

何度も繰り返されるこの状況に 恵梨菜は いい加減 イライラしていた。
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