かわいい王子VS鈍感な姫
★第4章 《体育祭》

2学期━


俺の行ってる高校は8月の最終週から学校が始まる。


9月から始まる中学生がうらやましい…。


久々にクラスのみんなと会い、登校してから夏休みにあった出来事などをたわいもなく話している。


「七海くん!」


ちょうど隼人と話しているときに俺の名前が呼ばれた。


声がしたドアの方を見ると、郁の友達の真知ちゃんだった。


俺は隼人に「悪い。ちょっと行ってくる。」と言って、真知ちゃんのところに行った。


「真知ちゃん、何か用?郁は教室?」


「郁ちゃんは教室で友達と話してる。」


めずらしい。


真知ちゃんが来る時は郁に連れられてだった。


「七海くんに話があるんだけど…ここじゃちょっと…。」


俺に話…?


みんなには聞かれたくない話なのかな…?


「じゃあ…上の階段行く?あそこなら人通り少ないし。」


上の階は実験室や講義室ばかりなので、人はあまり通らない。


「そうだね。じゃあ、行こ!」


俺たちは階段をのぼった。


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