プラチナブルーの夏
まだまだ鳴きやまない蝉達の声を浴びながら歩く。
 
二つ目の信号で止まった瞬間、ポケットの携帯が鳴った。

カナからのメールだった。

『おっちゅ☆もーすぐ夏休み終わっちゃうょ~(ノ_<。)

ミズキ今日ヒマなぃ???一緒に遊ぼぉよ~☆☆☆』
 
信号が、青に変わった。歩き出しながらあたしはメールをこう返した。

『いいよ。でもちょっとつきあってほしいとこ

あるんだけどいい?』
 
少し、手が震えた。ドキドキした。

『いいよぉ♪どこどこ???』

 
ー与えられたかった/ら、自分から先に与えろよー

 
トモロウの言葉が、胸に響く。目を閉じる。開く。勇気を、出す。

『病院に、お母さんのお見舞い』
 
あたしは送信キーを押して、パタンと携帯を閉じた。
 
トモロウが消えた方向と逆の道を歩く。
 
ーーーまずは、家に帰ろう。
 
深呼吸をしてそう思ったとたん、あたしは

どうしようもなく駆け出したくなって、

真夏の子供のように、どこまでもどこまでも

青空の下を走り続けた。
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